デイヴィッド・チューダー/ジョン・ケージ:4分33秒
作曲:ジョン・ケージ(1912 – 1992、アメリカ)
曲名:4分33秒
「4分33秒」はアメリカの作曲家ジョン・ケージによって1952年に作曲されました。
ご存知の方も多いかと思いますが、この作品では演奏者は何もしません。もともと三つの楽章でできていますが、いずれの楽章も「TACET(休み)」としか書かれていません。
しかし、何も演奏しないからまったくの無音というよりは、何も演奏しなくてもその場の環境音、人の呼吸音など、さまざまな「音」は聞こえてきます。楽譜に書かれた音符の連なりのみを音楽とするのではなく、環境音や呼吸音も音楽として捉えられるのかどうか。「4分33秒」は、沈黙や環境による偶然性を音楽の一可能性として追求した究極の作品といえるでしょう。
デイヴィッド・チューダーは「4分33秒」の初演時の演奏者でした。動画の最後にはその当時の状況も少し話しています。さすがに観客に与えた衝撃は大きかったようですね。