ラモー:「ピグマリオン」序曲

クリストフ・ルセ(指揮)、レ・タラン・リリク/ラモー:「ピグマリオン」序曲

作曲:ジャン=フィリップ・ラモー16831764、フランス)

曲名:バレエ付きオペラ「ピグマリオン」より序曲

ラモーは後期フランス・バロックを代表する作曲家の一人です。幼少期からクラヴサン(チェンバロ)の演奏に親しんでいたため、クラヴサンのための作品が有名ですが、一方でオペラやバレエの作品も多く作曲していて高い人気があり、1748年に作曲されたバレエ付きオペラ「ピグマリオン」もそのうちのひとつです。一幕ものということで演奏時間が長くないということも親しみやすい理由にあげられるでしょう。

「ピグマリオン」はギリシア神話に由来していて、彫刻家であるピグマリオンが自分のつくった彫像に恋をしてしまい、本来の恋人であるセフィーズに去られるものの、彫像への愛をヴィーナスに祈っていると彫像が動き出してピグマリオンへの愛を打ち明け、互いの愛が実を結ぶ、というストーリーです。

このなかで序曲は特に人気があり、この序曲が単独で演奏される機会も多いようです。冒頭の上昇音型のインパクトの強さ、後半の8分の6拍子になってからのたたみかけなど、一度聴いたらなかなか忘れられないような魅力をもっています。

演奏のレ・タラン・リリクは、今やフランスだけでなく世界を代表する古楽器オーケストラのひとつといっても過言ではないでしょう。創設者であるクリストフ・ルセはもともとチェンバロ奏者としてスタートしましたが、レ・タラン・リリクで指揮者としての実力も発揮し、今後の活躍にますます期待がかかっています。

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