ライヒャ:管楽五重奏曲 作品91-1 ハ長調

マイケル・トンプソン管楽五重奏団/ライヒャ:管楽五重奏曲 作品91-1 ハ長調

上の動画はこのサイト用に作成した再生リスト(YouTube)の1曲目です。自動再生でそのまま全曲視聴できます。

作曲:アントン・ライヒャ

(Anton Reicha  1770 – 1836、チェコ→フランス)

曲名:管楽五重奏曲 作品91-1 ハ長調

(Wind Quintet, Op.91 No.1)

ライヒャの名前は、もしかしたらベートーヴェンがお好きな方は、ベートーヴェンがケルン選帝侯の宮廷楽団のヴィオラ奏者だったときに、ニュルンベルクからボンに出てきて同じ楽団のフルート奏者を務め、やがてベートーヴェンの友人となった人物としてご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

ライヒャは1770年にチェコのプラハで生まれ、のちにドイツ、オーストリアのウィーン、そして38歳のときにパリへ移り、フランス人に帰化した作曲家です。パリ音楽院で教授を務め、教育者・理論家としても活躍しました。

名前の呼び方も、チェコ名のアントニーン・レイハ(Antonín Rejcha)、ドイツ名のアントン・ライヒャ(Anton Reicha)、フランス名のアントワーヌ・レイシャ(Antoine Reicha)と三通りありますが、ウィーンとパリで活躍したことから、ドイツ名やフランス名が使われることが多いようですが、どちらかといえば「ライヒャ」のほうが一般的な気がします。

ライヒャの「管楽五重奏曲 作品91-1 ハ長調」はパリに移ったあとの1815年に作曲され、他の5曲とあわせて『6つの管楽五重奏曲作品91』として1818年もしくは1819年にパリで出版されました。

ライヒャ自身がフルート奏者だったこともあり、管楽五重奏曲の他にも管楽のための室内楽作品は多く、またYouTubeでもさまざまな作品の演奏がアップされているくらい人気があります。

この作品91の1も、冒頭からクラリネットとファゴットのアルペジオや、長調と短調の切り替わりのギャップがコミカルな第1楽章、冒頭のフレーズを各楽器がカノンのように追いかける第4楽章など、聴きやすいメロディーや作曲上の工夫など聴き手を飽きさせない作品といえるでしょう。

演奏のマイケル・トンプソン管楽五重奏団は、イギリスのホルン奏者であるマイケル・トンプソンが率いるグループで、たくさんあるライヒャの管楽五重奏曲を多く録音しているグループのひとつでもあります。録音も各パートが聴き取りやすい印象ですので、気になった方はいろいろと聴いてみてください。

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