リヒャルト・シュトラウス:オーボエ協奏曲

ユリアーナ・コッホ(オーボエ)、マイケル・フランシス(指揮)、バイエルン放送交響楽団/リヒャルト・シュトラウス:オーボエ協奏曲

作曲:リヒャルト・シュトラウス(1864 – 1949、ドイツ)

曲名:オーボエ協奏曲 ニ長調

リヒャルト・シュトラウスは、20世紀末から第二次世界大戦後という音楽の激動期を生きながら、作曲家としてのキャリアの後半はほぼ後期ロマン派の作風を守った作曲家です。

このオーボエ協奏曲も1945年に作曲されていますが、作風は古典派的です。どうやらリヒャルト・シュトラウスはこの時期にモーツァルトを勉強しなおしていたそうなんですね。

オーボエ協奏曲(リヒャルト・シュトラウス)- Wikipedia

聴いてみるとわかりますが、オーケストラ伴奏のなかで管楽器はほとんどが木管楽器で、金管楽器はホルンだけに限られているという点も古典派的といえるかもしれません。

1945年というと、ロマン派の音楽からも脱却して作曲家たちはさらに新しい音楽を志し、それがいわゆる「現代音楽」として確立されていくわけですが、そういう流れのなかで古典派の代表格であるモーツァルトを勉強しなおしていたというのも興味深い話です。

紹介した動画は2017年のミュンヘン国際音楽コンクールのオーボエ部門でのファイナルの様子です。この年のオーボエ部門は1位がいなかったのですが、2位を獲得した3名のなかで観客賞を受賞したユリアーナ・コッホの演奏を選んでみました。

オーケストラは名門バイエルン放送交響楽団ですが、指揮者としても知られるリヒャルト・シュトラウスが生前最後に指揮をしたのがこのバイエルン放送交響楽団だったそうです。

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